中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します
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福井達也

ポートレートや家族写真を中心に撮影活動しているフォトグラファー。バンタンデザイン研究所専門部を卒業後、広告代理店勤務を経て独立。母校で講師も行うなど幅広く活躍されている。

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【目次】

  1. はじめに
  2. 中学受験は写真データのみ準備すれば乗り切れる?
  3. 中学受験写真・願書写真データで注意すべき点
  4. ミライコンパスにアップロードする中学受験写真の既定
  5. 中学受験写真・願書写真の写真データを手に入れる方法
  6. まとめ

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はじめに

中学受験では、願書とともに証明写真の提出が求められます。
しかし、最近ではプリントされた証明写真ではなく、「写真データ」を準備しなければならない場合があることを知っていますか?

しかし、受験生や保護者の方々の中には、
「証明写真データはどこで手に入れられるの?」
「中学受験ならではの決まり事があるって本当?」
など、疑問に思う方も多いと思います。

今回の記事では、

  • ・受験写真用の写真データを準備する際の注意点や
  • ・写真データの入手方法

などについて紹介します。
また、写真データから写真プリントを作成する方法についても説明していますので、インターネットで出願する方も、紙の願書で出願する方もぜひ参考にして下さいね。

中学受験は写真データのみ準備すれば乗り切れる?

中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します1

願書の提出方法には、

  • ・紙の願書を学校に持参か郵送する方法
  • ・インターネット上で専用のHPに必要事項を入力して送信するオンライン出願

の2種類があります。

中学受験写真については、紙の願書ではプリント写真が、オンライン出願の場合は写真データが必要です。

つまり、受験するすべての中学校がオンライン出願に対応していれば、写真データのみ準備すれば問題ありません。

なお、紙の願書で出願する中学校のみを受験する場合でも、焼き増しが必要になった時のために写真データも準備しておくことをおすすめします。

中学受験写真・願書写真データで注意すべき点

中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します2

志望する中学校がインターネット出願を取り入れている際は、証明写真データを用意する必要があります。
しかし、証明写真データには注意しておきたいポイントが多く存在します。

  • ・写真データのファイル形式
  • ・写真データのピクセル数
  • ・写真データの容量
  • ・写真データの縦横比
  • ・写真データのアップロード

これらの5つを確認せずにデータを用意した場合、正常にアップロードできなかったり中学校側に再提出を求められたりしてしまいます。
そのため、撮影前に募集要項をきちんと確認しておきましょう。
以下では注意点について詳しく解説していきます。

注意点1:写真データの「ファイル形式」を確認する

写真データを用意するときは、まずファイル形式を確認しましょう。
「ファイル形式」とは、データを記録したファイルの種類のことです。同じ画像ファイルでも、用途や対応するソフトなどに応じて複数のファイル形式が存在します。

中学受験写真のファイル形式は、「JPEG(JPG)」か「PNG」が指定されているのが一般的です。
スマホなどで写真を撮影した場合、写真データがこれらとは別のファイル形式になっていることが多いので注意しましょう。

写真データのファイル形式は、そのファイルの名前の後ろについている「拡張子」(.jpg、.pngなど)で確認できますよ。

注意点2:写真データの「ピクセル数」を確認する

写真データを用意する際は、ピクセル数の確認も重要です。
「ピクセル数」(px)とは、画像の縦横の長さをピクセル(画素)の数で表したもので、「横のピクセル数×縦のピクセル数」で表記されるのが一般的です。

中学受験写真では、厳密にピクセル数が決まっていることは少なく、推奨サイズとして「600×450」(横600ピクセル×縦450ピクセル)と指定されていることが多いようです。

注意点3:写真データの「容量」を確認する

アップロードに関わる、写真データの容量の確認も大切です。
「容量」とは、そのデータの大きさのことです。単位は「B」(バイト)で、1024Bが1KB(キロバイト)、1024KBが1MB(メガバイト)、1024MBが1GB(ギガバイト)と、1024倍される度に単位が変わります。

中学受験写真では、写真データの容量は2MB〜3MB以下と定められているのが一般的です。

注意点4:写真データの「縦横比」を確認する

「縦横比」とは縦横の長さの比率のことです。
写真の縦横のピクセル数が規定から外れていても、縦横比が正しければ、拡大・縮小するだけで規定内のピクセル数に調整できます。

中学受験写真では、縦横比は「4:3」で指定していることが多いようです。これは、履歴書などに貼り付ける一般的な証明写真の比率と同じです。

自分で計算するのは少し面倒なので、自動的に計算してくれるツールを利用すると良いでしょう。「縦横比 計算」などのワードで検索すると、簡単に見つかりますよ。

注意点5:写真データのアップロードは早めに行う

以上4つの注意点を参考に規定通りの写真データを用意したら、早めに写真データをアップロードしましょう。写真データのアップロード方法は中学校によって異なるため、出願する中学校の募集要項などを確認してください。

出願の期限ギリギリになってからアップロードしようとすると、出願システムや、アップロードに使うスマホ・パソコン・ネット回線などにトラブルが起こった時に、アップロードできないまま期限が過ぎてしまうという最悪の事態が起こる可能性があります。

また、写真データの不備でアップロードが出来なかった時に、データを加工し直す時間が足りないということも考えられるので、写真データのアップロードは時間に余裕をもって行うようにしましょう。

ミライコンパスにアップロードする中学受験写真の既定

中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します3

「ミライコンパス」(miraicompass)は受験や入試をサポートするサービスで、オンライン出願システムとして多くの中学校で利用されています。

ミライコンパスでは、アップロードできる写真データについて以下のような規定があります。規定に沿っていないとアップロードできなかったり、アップロードの際に注意メッセージが出たりすることがあるため、規定通りの写真データを用意しましょう。

  • ・ファイル形式:JPEGまたはPNG
  • ・ピクセル数:縦・横それぞれ250ピクセル以上。縦600ピクセル×横450ピクセルを推奨
  • ・容量:3MBまで
  • ・縦横比:4:3を推奨

中学受験写真・願書写真の写真データを手に入れる方法

中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します4

中学受験に使用する「証明写真データ」について詳しく解説してきましたが、肝心なデータはどこで用意すれば良いのでしょうか?

中学受験用の証明写真データを用意する方法は以下の通りです。

  • ・写真スタジオ
  • ・スピード写真機
  • ・スマホ撮影

それぞれにメリットやデメリットが存在するため、詳しく解説していきます。

(1)写真データを販売している写真スタジオで撮影する

証明写真データを受け取る方法として、写真スタジオでの撮影が挙げられます。
写真スタジオと聞くと、七五三などのお祝い事のイメージを持つ人も多いですが、実は証明写真に特化した写真スタジオも多くあります。

写真スタジオで中学受験写真データを受け取るメリットは、「アップロードすれば良いだけ」のデータにトリミングしてくれるということです。
特に中学受験写真のプランを設けている写真スタジオでは、中学受験用のリサイズに慣れたスタッフも多いため、スムーズに受け取ることができて便利です。

写真データの販売が有料オプションの店もあるため注意

写真スタジオの中には、写真データを受け取れる撮影プランがなく、有料オプションとしてデータを販売しているスタジオがあります。
この場合、写真データ付きのプランがある写真スタジオよりも撮影料金が高くなりがちです。
できれば、プランに写真データが含まれているスタジオで撮影しましょう。

(2)写真データをスマホに送信してくれるスピード写真機で撮影する

中学受験で証明写真データを受け取る方法として、スピード写真機が挙げられます。
しかし、多くのスピード写真機ではデータの受け取りに対応しておらず、データ対応のスピード写真機を探す必要があります。

いつでも手軽に近くで証明写真を撮影できるのがスピード写真機の魅力ですが、都心以外ではなかなかデータ対応の写真機が見つからない場合もあるので注意しましょう。

以下では、スマホ送信可能なスピード写真機を紹介します。

スマホ送信可能なスピード写真機:Ki-Re-i

写真データを受け取れるスピード写真機の一例として、今回は「Ki-Re-i」を紹介します。

「Ki-Re-i」は撮り直し可能で4カットから写真を選べ、美肌補正モードも利用可能など、手軽に高品質な証明写真が撮影できるスピード写真機です。

写真データを受け取るには、「証明写真データWithスマホ」モードがある機種で撮影する必要があります。
あらかじめ専用アプリ「Ki-Re-i Photo」をスマホにダウンロードしておき、撮影後にアプリを起動した状態で写真台紙にあるQRコードを読み取ることで写真データをダウンロードできます。

(3)スマホでアプリを使って願書写真を自撮りする

写真スタジオやスピード写真機以外に、今ではスマホアプリを使って証明写真データを手に入れることも可能です。
スマホ撮影は自宅で撮影することができるので、時間に縛られないことが魅力です。

また、慣れた場所での撮影なのでお子さんもリラックスして撮影に挑むことができます。

しかし、データの解像度が荒くなってしまうというデメリットがあります。

また、データのリサイズは自分自身で行うため、手間がかかってしまうのもスピード写真機の懸念点です。
一見手軽に見えるスマホ撮影ですが、多くの手間やデメリットが存在します。そういったデメリットを全てカバーできるなら、スマホ撮影でもOKです。

証明写真におすすめアプリ:AI証明写真作成

中学受験写真をスマホで撮影する場合、おすすめのアプリは「AI証明写真作成」です。

「AI証明写真作成」は、いつでもどこでも、手軽に証明写真を撮影できます。写真データの保存には課金が必要ですが、アプリのダウンロードは無料です。

撮影時には画面にガイドが表示され、円から顔がはみ出さないようにすることで簡単に顔の位置合わせができます。
また、撮影後には背景や服装をワンタップで変更できるため、撮影場所や服装を気にせず証明写真を撮影できます。一度課金してデータを保存すれば、後から背景や服装を変更することで複数のパターンの写真データを用意することも可能です。

急な受験校の追加に備えて中学受験写真データを持っておくと安心

中学受験写真はデータのみあれば問題ない?データの既定や注意点を解説します5

出願に使った受験写真のデータは、受験シーズンが終わるまで削除せずに保存しておきましょう。何らかの都合で受験校の追加や変更があった場合、出願にその写真データを使えば、再び受験写真を撮影する手間が省けます。

もし、受験校がオンライン出願に対応していない場合でも、写真データがあれば写真プリントを作ることが可能です。作成方法については、以下で説明します。

写真データがあれば印刷するだけで中学受験写真を作れる

手元に受験写真用の写真データがあれば、わざわざ写真館やスピード写真機に行かなくても、印刷することで写真プリントを作成できます。
写真の印刷方法は、主に以下の2つです。

印刷方法1:自宅のプリンターで中学受験写真を印刷

自宅にパソコンとプリンターがあれば、それを使って写真の印刷ができます。
印刷用紙として、写真用紙を準備しておきましょう。
プリンターで写真を撮影するには、WordやGoogleドキュメントなどの文書作成ソフトを使って印刷用の原稿を作る必要があります。

まず、文書作成ソフトを起動して新しいファイルを作ったら、そのファイルに写真データを画像として挿入します。
次に、挿入した画像を右クリックして「図の書式設定」「画像オプション」などを開き、サイズを必要な受験写真のサイズに設定したら原稿は完成です。
あとは、画面上のメニューから「ファイル」を開き、「印刷」を選ぶと印刷が開始されます。
印刷された受験写真は、カッターなどで綺麗に切り抜いて使いましょう。

印刷方法2:コンビニの印刷機で印刷

コンビニにはマルチコピー機という機械があり、写真データをUSBメモリやMicroSDカードに入れて持参したり、専用のアプリにアップロードしたりすることで写真の印刷が可能です。
マルチコピー機の操作方法やデータの準備方法はコンビニによって異なるため、お出かけ前に検索して調べておくことをおすすめします。

ファミリーマート、ポプラ、ローソンのいずれかのコンビニのマルチコピー機で写真を印刷する場合、「ネットワークプリント」というサービスを利用すると便利です。
「ネットワークプリント」では専用のHPにJPEG形式・PNG形式の画像ファイルを登録することで、マルチコピー機で印刷ができるようになるため、コンビニにデータを持参したり、専用のアプリをダウンロードしたりする必要がありません。

まとめ

オンライン出願で必要になる証明写真のデータは、写真スタジオや一部のスピード写真機、またはスマホで自撮りすることで入手できます。入手した写真データは、受験校の規定に沿ったファイル形式やサイズに加工し、なるべく早めにアップロードしましょう。

また、写真データがあれば自分で写真プリントを印刷することもできるので、急な受験校の追加・変更に備え、受験シーズンが終わるまでは、写真データは削除しないことをおすすめします。

受験直前の貴重な時間を無駄にしないためにも、中学受験写真や願書写真の写真データは早めに準備しておきましょう。